現在はまぁまぁ良い調子の無料EAのポートフォリオですが、通貨ペアの面から見るとユーロドルの割合が高く、その他のペアも全てドルストレートという現状です。
この状態は米ドルの状況に大きく左右され、ドル基準でポートフォリオを見た時は売買方向も同じの場合が多く、エントリーも被りがちになります。
このドルストへの偏りは大きく勝つことも多いのですが、逆に大きく負ける可能性もあります。
通貨ペアがバランスよく分散していて通貨ペア同士の相関関係が低ければ、エントリーの重複も減り、よりポートフォリオ全体での収益曲線の浮き沈みが少なくなり安定的にストレスなく運用できるようになるのではないかと思います。
さらには、ポートフォリオ全体での最大ドローダウンを下げることができれば、さらにロットを上げてリターンを追求することもできます。……とまぁ、良いことばかりです。
では、なぜドルストレート以外の通貨ペアのEAが少ないのかというと、ドルスト以外では高いパフォーマンスを出すEAを作るのは難しいからではないかと思います。
ドルストレート意外と言ってもエキゾチック通貨はスプレッドの問題などもあり、さらにはポンドを遥かに超える荒っぽいものが多く難しいような気もします。
やはり現実的には鉄板通貨w(ハードカレンシー)かな〜と思います。
そんなこんなで、前置きが長くなりましたが今回追加する通貨ペアは「Scal-4」の、「EURJPY」のペアです。
既にダウンロード可能になっていますので、興味のある方はテストしてみてください。
利用される場合は、マジックナンバーとロットの設定(FixedLots)は必ずご確認ください。
<今回のパラメーターでのバックテスト結果>
バックテストの設定は、100万円スタート、0.1ロット固定、スプレッド設定は 3.6pips (厳しめ)でテストしています。
テスト期間はいつも通り、2009年1月12日〜直近(2018年8月18日)までの約9年8ヶ月です。
<Scal-4/EURJPY Long+Short>
<Long>
<Short>
<パラメーターごとのデータ> *固定0.1ロット
L+S | Long | Short | |
純利益 | 1,586,384 円 | 636,894 円 | 949,490 円 |
プロフィットファクター | 2.234 | 1.76 | 3.11 |
最大ドローダウン | 92,663 円 | 69,391 円 | 76,591 円 |
トレード回数 | 1355 | 688 | 667 |
勝 率 | 86.79 % | 81.69 % | 92.05 % |
大まかなデータは以上のような感じです。
ロングよりもショートの方が若干パフォーマンスは良いようです。
<Quant Analyzerの詳細データ>
*画像をクリックで拡大できます。
エントリーした曜日別の勝ちと負けの統計
ポジション保有時間別の統計
曜日別では特に偏りは内容ですが、エントリーから18時間を超えると勝率が下がるようです。
この通貨ペア単品で見れば、買ったり負けたりしながらプラスを積み上げていくような感じではないかと思いますが、この通貨ペアを追加した本当の狙いは多くのドルストレートのEAと勝ち負けのタイミングが違えば(同時に負けなければ)ポートフォリオの安定につながりつつパフォーマンスのアップを期待できるのではないかというところにあります。
ドルスト以外の通貨ペアでスプレッドを3.6pipsでテストしている割には、まぁまぁのパフォーマンスなのではないかと思います。
今回新しく追加した「Scal-4」のEURJPYは、ロットに対しての最大ドローダウンが極小というわけではないので、ロットを掛けて勝負するような使い方よりも、控えめのロットでポートフォリオの安定を狙うような使い方が良いのではないかと思います。