先週は不安定な相場環境の中、ドル円の上昇相場が続いたこともあり結構な利益を積み上げることが出来たのではないでしょうか。
私の方は、木曜日から週末にかけて出かける用事があり、家を出る前にユーロドルのポジションを決済した関係で微損となってしまいました。
ピップス的には十分なプラスだったのですが、ロットの掛かっているポジションの損切りで金額的には若干のマイナスとなりました。
先週の欧州中央銀行(ECB)理事会後の記者会見ではラガルド総裁は、「予想外のエネルギー価格高騰で物価上昇のサプライズが続いている…」として、早ければ7〜9月にでも金融緩和政策を終了させる考えを示しました。
となれば、年内の利上げも十分あり得るということなので、この問題についてもしばらくはデリケートな状態が続くかもしれません。
ウクライナ問題でのエネルギー価格の高騰の影響があるのかもしれませんが、急速なECBの方針転換はインフレ率が危険な水準になりつつあると考えているように思います。
悪化するウクライナ問題+FOMC
ジリジリと悪化していくウクライナ問題は、既にエネルギーや資源をはじめ世界経済に大きな影響が及んでいて非常に注目されています。
そんな中で、今週は「米・FOMC」や「英・英中銀(BOE) 政策金利…」、「日銀金融政策決定会合」などが予定されていて金融政策が集中する週です。
主要国中央銀行の金融政策の変化については、コロナ禍での金融緩和のヤリ過ぎからの日本以外ではインフレ問題が深刻になっており市場からの注目度は高く、今週は影響の大きいテーマが2つありEAの運用にとっては非常に難しい週だと思います。
今週の無料EA運用スタンス
今のところは、アップデートしたパラメーターは非常によく機能しているように見えますが、経済指標やニュースで激しく動く相場は、テクニカルのみを根拠に動いているEAにとってはギャンブル的な要素が大きくなります。
勝ち負けは別として、EAにとっては難しい週になりそうなので、いつも以上に無理せずに慎重に行こうと思います。
個人的にはFOMCなどのFRBのイベント前にはEAを止めるようにしているのですが、今週はFOMCまでの運用としても良いかもしれません。
より慎重に消極的に行くなら、稼働日数もすくないので「今週は休み!」とするのもアリかもしれません。
あと、今週からアメリカとカナダで夏時間になりますので、FOMCは午前4時ではなく3時なのでご注意ください。
注目の経済指標とイベント
その他、重要そうな経済指標をまとめておきます。
*日時はJST(日本時間)です。
今週の経済指標とイベント | ||||
日付 | 時間 | 経済指標(イベント) | 通貨ペア | 重要度 |
---|---|---|---|---|
火曜日 | ||||
3月15日 | 16:00 | 英・失業率、平均所得、失業保険申請件数 | GBP | 大 |
21:30 | 米・NY連銀製造業景況、生産者物価指数PPI | USD | 中 | |
水曜日 | ||||
3月16日 | 21:30 | 米・小売売上高 | USD | 大 |
21:30 | 加・消費者物価指数CPI | CAD | 大 | |
木曜日 | ||||
3月17日 | 03:00 | 米・FOMC政策金利 | USD | 大 |
03:30 | 米・パウエルFRB議長 記者会見 | USD | 大 | |
19:00 | 欧・消費者物価指数HICP 改定値 | EUR | 大 | |
21:00 | 英・英中銀(BOE) 政策金利、MPC議事録 | GBP | 大 | |
金曜日 | ||||
3月18日 | 08:30 | 日・全国消費者物価指数CPI | JPY | 大 |
未定 | 日・日銀金融政策決定会合 | JPY | 大 | |
15:30 | 日・黒田日銀総裁 記者会見 | JPY | 大 | |
21:30 | 加・小売売上高 | CAD | 中 |
順に見ていくと…
3月15日(火曜日)
16時に「英・失業率、平均所得、失業保険申請件数」などの雇用関連指標があります。
日本と違って、新型コロナでの各種行動制限の緩和が早くから進んでいる欧米では、雇用の回復も早いところが多く、イギリスでも良い数字が出た場合はポンドが反応する可能性もあると思います。
21時30分には「米・NY連銀製造業景況、生産者物価指数PPI」があります。
注目度の高い物価関連の指標ですが、FOMCを前にしてちょっと動きにくいように思います。
ただ、事前の予想値と数字が大きくブレた場合は、お大きく反応することも考えられるので、一応注意しています。
3月16日(水曜日)
21時30分に「米・小売売上高」があります。
純粋な経済指標としては今週一番の大きな指標ですが、FOMC直前となるので流石にちょっと動きにくいかもしれません。
同時刻にある「加・消費者物価指数CPI」のほうが大きく動く可能性がありそうなので、動いた場合は指標トレードで取りに行きたいと思います。
3月17日(木曜日)
午前3時に「米・FOMC政策金利」があります。
今週から北米は夏時間になるので、4時ではなく3時発表なので目覚ましをかけて指標トレードに挑む方はご注意ください。
市場では、現状から(0.25→0.5%へ)0.25%の利上げが行われるとの見方が多いようです。
3時30分からは「米・パウエルFRB議長 記者会見」が予定されています。
FOMC政策金利の発表からパウエル議長の記者会見が終わるまでは、一応注意したほうが良いかもしれません。
19時には「欧・消費者物価指数HICP 改定値」があります。
改定値ですが、速報値と乖離があった場合は注目度の高い物価関連の指標なので反応する可能性はあると思います。
21時に「英・英中銀(BOE) 政策金利、MPC議事録」があります。
市場では、こちらも0.25%の利上げ予想となっています。
ポンドなので、発表内容に関わらずブッ飛ぶ可能性も少しはあると思うので一応注意しています。
3月18日(金曜日)
8時30分に「日・全国消費者物価指数CPI」があります。
日銀金融政策決定会合の発表直前なので、一応少しだけ注目しています。
時間は発表されていませんが、おそらくお昼前後に「日・日銀金融政策決定会合」があります。
15時30分には「日・黒田日銀総裁 記者会見」が予定されています。
国内株式市場や円相場が大きく偏った動きをしている場合は、口先介入くらいはあるかもしれませんので一応注目しています。
21時30分に「加・小売売上高」があります。
裁量のポジションがない場合でも、一応ここまではチャートを見ていると思います。
今週はこんな感じで終わりです。
無料EAにとってはやりにくい週ですが、指標やニュースで大きく動く可能性が普段よりある週とも言えるので、美味しいところを裁量で狙っていくのも良いと思います。