先週は「ロシアがウクライナに侵攻…」のニュースが電撃的に流れ、それ以降の市場ニュースはウクライナ中心となりました。
その結果、為替・株式市場共に大きな値動きとなりました。
私の場合、ロシアのウクライナ侵攻のニュースが流れたときは近所でお昼ごはんを食べに出ていたので、急いで戻ってEAを止めることにしました。
幸い保有ポジションはドル円の3ポジしかなかったので、90pipsほど引かされたものの大きな被害はありませんでした。
| 先週の値動き幅 | |
| EURUSD | 約280pips |
| GBPSUD | 約360pips |
| USDJPY | 約130pips |
| USDCAD | 約190pips |
刻々と動くウクライナ問題
ロシアの侵攻を受けて株は一旦大きく下落したものの、金曜日には急激な回復を見せたりと、しばらくは荒い値動きが続きそうな感じもします。
また、土日の間にロシアに対してSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除するとの決定があり、ロシア経済にとっては兵糧攻めで大打撃となる可能性があります。
ただ注意してニュースを見ると、全てのロシアの銀行が排除されるわけではなく抜け道はたくさんあるようで、報道されているほど大きな経済制裁とはならないという話もあるようです。
この記事を書いている時点で、ウクライナ大統領府からロシアとの停戦交渉を行うとアナウンスされていますが、すんなり行くとは考えにくく結果が注目されます。
ロシア側も西側に対しても核をチラつかせて威嚇していて、事態がさらにリスキーな状況へ悪化する可能性も否定できません。
事態は刻々と動いている最中で、とりあえずは今週も週初からデリケートな展開ではないかと思います。
今週の無料EA運用スタンス
今週もウクライナ情勢は「市場の最大関心事」ということは変わらず、飛び出してくるニュースによっては先週同様に、株・為替共に大きく揺さぶられる可能性があります。
また、予定されている重要な指標や経済イベントでは、水曜日の「欧・消費者物価指数HICP 速報値」「加・カナダ中銀(BOC) 政策金利」、木曜日の「米・FRBベージュブック」「欧・ECB議事録」、そして金曜日の「米国雇用統計」と……
重要指標やイベントが多く、EAの運用を考えるとやりにくい週になりそうです。
新しいパラメーターになった事もあり、前のめりに強気で行きたくなるところですが…外部要因で激しく動くような場合は、EAのテクニカル的なロジックの優位性は低下するのは明らかなので、状況に注意しながら慎重に行こうと思います。
逆に、EAを止めるような相場状況であれば、裁量トレードでは取りやすい場合もあるので、臨機応変にチャートに向き合おうと思います。
注目の経済指標とイベント
その他、重要そうな経済指標をまとめておきます。
*日時はJST(日本時間)です。
| 今週の経済指標とイベント | ||||
| 日付 | 時間 | 経済指標(イベント) | 通貨ペア | 重要度 |
|---|---|---|---|---|
| 火曜日 | ||||
| 3月1日 | 18:00 | 欧・製造業PMI 改定値 | EUR | 中 |
| 22:30 | 加・月次GDP、四半期GDP | CAD | 大 | |
| 23:45 | 米・製造業PMI 改定値 | USD | 中 | |
| 24:00 | 米・ISM製造業景況 | USD | 中 | |
| 水曜日 | ||||
| 3月2日 | 19:00 | 欧・消費者物価指数HICP 速報値 | EUR | 大 |
| 24:00 | 加・カナダ中銀(BOC) 政策金利 | CAD | 大 | |
| 木曜日 | ||||
| 3月3日 | 04:00 | 米・FRBベージュブック | USD | 中 |
| 18:00 | 欧・サービス業PMI 改定値 | EUR | 中 | |
| 21:30 | 欧・ECB議事録 | EUR | 大 | |
| 23:45 | 米・サービス業PMI 改定値 | USD | 中 | |
| 24:00 | 米・ISM非製造業景況 | USD | 大 | |
| 金曜日 | ||||
| 3月4日 | 22:30 | 米・非農業部門雇用者数、失業率、賃金上昇率 | USD | 大 |
順に見ていくと…
3月1日火曜日
Markit社の製造業PMIが多数発表されます。
一応、18時のユーロ圏と23時45分のアメリカの製造業PMIは反応することもあるので注目しています。
22時30分には「加・月次GDP、四半期GDP」が発表されます。
今回は四半期GDPも同時に発表されるので、指標トレードに期待したいのですが、市場の関心がウクライナに向いている場合は期待できないかもしれません。
24時に「米・ISM製造業景況」が発表されます。
この直前に製造業PMIの発表があることから、同じ方向に数字がブレた場合はドルが反応する可能性もあります。
3月2日水曜日
19時には「欧・消費者物価指数HICP 速報値」が発表されます。
本来なら注目されるであろう物価関連の速報値なので、一応注目しています。
24時には「加・カナダ中銀(BOC) 政策金利」が発表されます。
事前予想では、現状0.25%から、0.25%アップの0.5%となっています。
BOCは1月の金融政策会合で利上げを示唆しているので、今回の利上げ予想は妥当であり織り込まれている可能性もあります。
ただ、確率は低いと思いますが予想以外の結果だった場合は、ブッ飛んでくれるのではないかと少し期待したりします。
3月3日木曜日
午前4時には「米・FRBベージュブック」が公開されます。
個人的な理由ですが、FOMC絡みのイベントとベージュブックそれぞれで、過去に爆死経験があるので事前に一旦EAは止めることが多いです。
18時には「欧・サービス業PMI 改定値」が発表されます。
製造業PMI同様に、ユーロ圏とアメリカには反応することがあるので一応注目しています。
21時30分に「欧・ECB議事録」が公開されます。
これは2月にあった金融政策会合のときのものですが、とくに目立った内容はなかったのですが、ラガルド総裁の記者会見でインフレ懸念を発言したときのものです。
書かれている内容で動く可能性もありますが、現在のデリケートな状態のなか指標スイッチになる可能性もあると思うので注意しています。
23時45分に「米・サービス業PMI 改定値」
24時に「米・ISM非製造業景況」と続きます。
製造業PMI同様に反応することもあるので、一応注目しています。
3月4日金曜日
22時30分に「米・非農業部門雇用者数〜」(米国雇用統計)が発表されます。
ただ、次回のFOMCで利上げされる見通し(予想)なので、ちょっとやそっとでは動きにくいかもしれません。
ただ、悪い方に数字が乖離した場合は動く可能性もあるので注目しています。
今週はこんな感じで終わりです。
経済指標といいウクライナ問題といい、無料EAにとっては非常に難しい環境だと思いますので、無理せずに慎重に行こうと思います。
場合によっては、今週はEAを止めて裁量のみで美味しいところだけ取りに行く…というのもアリではないかと思います。




